110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

日はまた昇る(ヘミングウェイ著)

 「誰がため・・・」にでも冒頭の詩を引用したので、今回もしてみる。

 「世は去り世は来る 世は永久(とこなしえ)に長存(たもつ)なり 日は出で日は入り またその出(いで)し処に喘ぎゆくなり 風は南に行き又転(まわ)りて北に向い 旋転(めぐり)に旋(めぐ)りて行き 風復(また)その旋転(めぐ)る処にかえる 河はみな海に流れ入る 海は盈(みつ)ること無し 河はその出(いで)きたれる処に復還りゆくなり」
 (旧約聖書、伝道之書)
 
 似ているなぁと思ったのが、
 「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。(方丈記)」
 
 かたや、「輪廻」を詠み、かたや「無常」を詠む。
 本書の根底はこの「伝道之書」にあるのだろう・・・と目星をつけたが、やはり、私には詠みきれませんでした。
 脱帽です。
 世の中わからない事が多々あることに気づきました。