岩波文庫編の著作には、他に「心の平静について」と「幸福な人生について」とが収められている。
セネカは、政治家として、
ローマ皇帝「ネロ」の教育係としても活躍したが、最後は陰謀に巻き込まれ、「ネロ」により自殺させられたと言う経緯を持つ。
この時代の著作が日本語で読めることに感謝しつつ、今から数千年も前の時代にも「現代」と同じような「悩み」が存在することに気づく。
「・・・世間の慣例や人間の悪徳を静かに受け入れ、笑いにも涙にも走らないことである。」(心の平静について)
など、なかなか「味わい深い」言葉がある。