110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

マスクをしないと飛行機に乗れないの?

news.yahoo.co.jp

マスクをしていないという事で途中で下ろされた乗客のインタビュー記事。

結果として、航空機の運航の遅延を招き、他の乗客に時間的な損失を与えたということは事実なのだが、彼の発言は、常日頃から(マスクをしないという事)考えた上でのことであり、法律上、契約上、違法だとは言い難いと言えよう。

本記事のコメント欄を見ると(結果をもとに判断したのだろうと予想するが)彼を批判する者が多い。

しかし、彼の論理性は結構ゆるぎないように伺える。

まぁ、この記事は、彼の目線でモノを言っているので、航空会社側の意見を合わせて見ないと偏った判断になったしまうかもしれないけれどもね。

確かに、機内で騒動が起こり、運航に支障が出たので、降りてもらうという、その一連の論理の流れは、至極真っ当なのだが、その根拠であるはずの「マスクをしないと搭乗できない」ことを、会社側が明確に提示できないとすれば、本来は起こらないはずだった火事を、自分で点火して引き起こしたという事にもなりそうだ。

本件は予想するに、彼は「マスク着用での搭乗の可否」を争点にするだろうが、会社側は、運航妨害を争点にすることにより、いつまでもかみ合わない話におちいるのではないだろうか?

日本人は、法律や契約というものに鷹揚な民族であったが、彼は、その法律や契約(規約)を遵守しようとしたのだ、しかし、結果は予期せぬことになったしまった。

この事件を受けて、航空機業界では「マスク未着用のお客様には搭乗をお断りする場合がございます」みたいな、曖昧な但し書きが付け加わるのではなかろうか。