110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

フーコー入門(中山元著)

 フーコーコレクションをすこしづつ読み進めているが、やはり全体像を把握したいので入門書を読む。
 フーコーガイドブックもあり、これは読んだが、当時の自分の実力ではそこまで掴めなかった。

 さて、本書を読むと、フーコーの考え方、視点がある程度見えてきたように思う。
 それは、やはり、自分であるとか、人間であるとか、ごく身近な事(問題、疑問)から、はじまっている様に思われる。
 
 「自分の居場所が何処にある」という事は、大なり小なり永遠のテーマだと思うが、これを心理学(内側)から追求してもし尽くせず、それを、政治(経済)などの外部要因との関係で捉えていくという、フーコーの思想の過程をおぼろげながらも捕まえられたように思う。

 さらに、深く考えるために、それぞれフーコーの著作を、読込んでいくことになるのだろう。
 本書内で「自由」に対しての「制約」というような考え方が出てきたが、これは、最近気にしていることとある意味符合していたので、参考になった。