この本の第一部はまさに
哲学書のようだ、先日読んだ「
魔女ランダ考(
中村雄二郎著)」に、本作が引用されていたので「読んでみたいな」と思っていたら、偶然出てきた。
既に読んでいたのだ・・・すっかり忘れていた。
そういうわけで、再度読んでみる。
本作の、ある種の「文章の重さ(暗さ)」については評価が分かれるのではなかろうか。
そして、文庫版あとがき(解説)にあるように、
ニーチェや
キルケゴールなどの哲学者に共通する、合理主義への批判が、確かに読み取れる。
そして、本書の主人公の様に、本ばかり読んでいて、その世界に埋没している、私への警鐘にも読み取れる。
少し(大いに?)、考えさせられてしまう本。