ヴァン・ゴッホ(アントナン・アルトー著)
最近、自分の精神的な「境界」に近づいた上で読書をしているような気がする、少し、危ないな・・・。
本書のメインである「ヴァン・ゴッホ」の序文にはこうある。
人びとは、ヴァン・ゴッホが精神的に健康だったという事が出来る。彼は、その生涯を通じて、片方の手を焼いただけだし、それ以外としては、或るとき、おのれの左の耳を切りとったにすぎないのだ、・・・
そして、
もっとも、彼は、この自我に到りつけないのではないかという不安から、狂気の発作に襲われて自殺したわけではない。
それどころか、彼は、その自我に至りつき、自分がいかなる存在であり、何者であるかを見出したばかりだった。そしてそのときに、社会の一般的な意識が、彼が、社会から離れ去ったことへの罰として、
彼を自殺させたのである。
それどころか、彼は、その自我に至りつき、自分がいかなる存在であり、何者であるかを見出したばかりだった。そしてそのときに、社会の一般的な意識が、彼が、社会から離れ去ったことへの罰として、
彼を自殺させたのである。