110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

場所(菅啓次郎・赤坂憲雄・高山宏・村田純一・雨宮民雄・今福龍太共著)

 本書は、以前にも取り上げた「現代哲学の冒険」の七集目、1991年岩波書店刊行のもの。
 ちなみに、本書はリサイクル書籍であった。

 「場所」と言う題名から想像するイメージとはだいぶ異なった論文が多かった。
 また、ポストモダンではないが、(従来の)「哲学」という存在(あり方)を揺さぶる、もしくは否定する様な立場の内容も多々見受けられた。

 そういう意味で「場所」とは、存在論として自分の体の居場所であったり、哲学と言う学問の居場所であったりするという事であろうか?

 発刊当時は20世紀であったが、本書では、哲学自体の否定(批判)色の濃い作品が集まったものと思える。
 そして、本書の著者は、1946年から1958年の生まれというのも何か関係があるのだろうか?