110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

会議は踊る(幅健志著)

 本書は1989年三省堂刊行のもの、リサイクル書籍であった。
 
 本書は、オ-ストリアのウィーンを舞台に1814年からはじまった「ウィーン列国会議」を中心に、ウィーンの歴史を現したもの。
 (初代)ナポレオンやハープスブルグ家といった言葉をキーワードにして話が展開されている。
 また、当時の複雑な外交交渉(そして、その裏側)についても窺い知ることができる。

 そして、王政と自由主義など、政治体制自体に差がある、各国代表者の対応の違いというのにも興味を引かれた。

 本書を読んでいると、領土の線引きを、何度と無く繰り返してきた、欧州諸国の外交の(歴史的)蓄積は、現在においても侮れないことなのではないかと思ったりした。