110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

聖書物語(旧約篇:パール・バック著)

 本書は1981年社会思想社刊行のもの。

 聖書は究極のベストセラーである、ただし、全編を読むのはしんどいので、本書を読む。
 そして、本書は「大地」で有名な著者の作品である。


 さて、本書を読んでみて、いろいろと考えることがある。
 宗教的な偏見を捨てても、一度知っておいて良いのかもしれない。
 それは、人間、社会、国家についての鋭い洞察であり、或る意味冷酷な視点から見ているようだ。

 優れた才能で王として君臨した者が、その位置を保てずに崩壊していく様は、現在しか見えない私(人間)にとって、難しい課題を提示しているように思う。

 本書は「新約篇」もあるのだが、こちらにはいつめぐり合えるかと思う。
 キリストという人(神)の両極性についても考えねばならないところがありそうだ。