110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

モーターサイクル・ダイアリーズ(エルネスト・チェ・ゲバラ著)

 本書は1997年、現代企画室より刊行のもの、私は2004年初版の角川文庫版を読む。

 チェ・ゲバラについては、戦士・革命というイメージがあるが、本書は、まだ若い頃に中古のバイクで、南アメリカを北上する旅の記録だ。
 その旅の中で、その後につながる思想が生まれたのかもしれないが、読んでみると、相当過酷な道中であったことだろう。
 そういう、状況をさらりと書いてしまうところが、人間の器というものなのかもしれない。
 そして、その貧乏旅行が成り立たたせた、各地の人々の姿・好意(日本語だと「人情」という言葉かな?)が浮かび上がる。
 まぁ。スケールが違うわ・・・・

 今、日本ではこんな旅はできるのかな?
 そして、文明・文化の変遷で、失ったものがないだろうかと考えてしまう。