110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

シュリーマン旅行記 清国・日本

 本書は1990年新潮社から刊行されたもの、現在は講談社学術文庫版で読める。

 1865年にシュリーマンは1ヶ月ほど日本を訪れていた・・・江戸時代の(本当の)末期だ。

 いかに、お金持ちであるとはいえ、一人の一般人が、なんとまあ無謀なことだと思う。
 しかし、意外にあっさりと、危険も無く通り過ぎていく。

 訪問前に訪れた「清国」の記述と比較すると、当時の日本は絶賛されている様に思える。
 いや、訪問前から、日本に来たかった・・・と書いてあるのだ。

 それは、どういう心境、そして、事前の評判だったのだろう?

 また、その好印象を与えて、次の国へと送り出した、当時の日本とは、どういう国だったのだろう?

 本書では、現在から見て、時間が経過したことで、見えなくなったしまった『こと』を、少しだけ見つけることができるかもしれない。
 少しだけの理由は、たくさん見つけるためには、著者の滞在期間は短かすぎたのだから。

 でも、ある人は、それは旅人の幻想だと言うのかもしれないけれども・・・・?