110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

構造改革の真実(竹中平蔵著)

 本書は日本経済新聞出版社2006年刊行のもの。

 私は政治に無関心であったが、最近、経済問題に絡めて、何か自分なりの仮説を考えてみたいと思って試行錯誤している。

 その中で、竹中氏の行ったことというのに興味を持った。
 それは、現在、竹中氏がどのように評価されているのかという疑問とも組み合わされているのだ。

 そして、本書を読むことで、いろいろとわかることも出てくる。

 かつての小泉内閣と、現在の麻生内閣の違い、場合によっては、正反対になってしまっているような部分、そして、その当時の民主党との関係、そして、現在の民主党の状況。
 さらに、政策として、打ち出しにくいのだろうが、現在の状況から、どのように経済活性させるのか?
 民間の活力だけでそれは実現可能なのだろうか・・・現在の状況で?
 
 そんなことが、とりあえず頭によぎった。
 
 ローマ帝国には、カエサルが登場し、その政治手腕の振るったが、その途中に暗殺されてしまった。
 その後継者としてのアウグストスは、その方針を変えることなく執行することで、その後の数世紀、帝国を維持することができた。
 そして、それは、それ以前に出現したスッラではなかったことも象徴的だ。
 改革という目的と、それを持続することがいかに困難であるかが、今、目の前にある。

 現在は、国家をドライブするものとして、経済成長が大きな要素になる。
 再び、停滞(衰退)しているように見える、日本の経済を、具体的に回復させるシナリオを提示できる政党に、今度は投票したいのだが・・・いかがなものか?