110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

反社会学講座(パウロ・マッツァリーノ著)

 本書は、イースト・プレス2004年刊行のものを読む、多分、現在はちくま文庫版で読めるはずだ。

 さて、ここで書かれていることは、(日本の・・・だけではないが)大人はいい加減だ、国を滅ぼすかもしれない、ということを、講義形式で説いているのだ。
 対象は、当時の若者であるから、本書を読んだ人たちは、今も(まだ)若者の顔をしているはずだ・・・と思う。

 そして、既に、ここでいう「大人」の組の仲間である「私」は、本書の切り口に対して「参りました」というしかない。
 しかし、社会の底辺に潜む「私」が参っても、決してこの世の中はよくならない。
 当時から比べて、既に政権交代はしてしまったし、国債発行額も1000兆円に達しそうな勢いだ。
 日本は、借金ジャンキーの国になったと思うのだ。
 確かに、これでは、夢も希望も無い。

 最近の大学生の就職人気企業は、金融関係が上位なのだという、とあるホームページを見て、その金融業が、どんなことをしてきたか、そして、してこなかったかを知っているはずなのに、人気があるという・・・ある意味「大人」な対応に注目してしまうのだ。
 まさか、公務員も大人気ではないだろうな・・・?
 
 まぁ、そんなことを考えるのはタダだが、多分解決策はで無いだろうな、とつぶやくしかないのだ。

 そして、本書は、切り口が異なるが、山本夏彦の目線(世代が違うので同じには見えないだろうが)を感じたのだ。
 この著者も(失礼ながら)他者(外人)の目で日本を見れるのだ。