110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

文學者となる法(内田魯庵著)

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 本書は昭和46年財団法人日本近代文学館刊行のもの、これは「特選 名著復刻全集」の中の一冊、そういういきさつなので、本書は、当初「右文社」から刊行されたものを忠実に再現(復刻)したものと思う。
 だから、少し歪んでいるが、この「読書」の項目では珍しく「画像」入りであるのだ。
 そして、本書を読みつつ、山本夏彦氏の本字、総ルビの体裁が理解できる(ただし、強調で「傍点(、)を打つと、そこにルビは打てないのだ)。
 なるほど、これは、文字の読み方を覚えるな・・・と感心する。

 そして、今ほどカタカナ語が少ないからかもしれないが、殆ど日本語を利用して、こんなにいきいきとした文章が書けるのだという発見をすることが出来る。
 もしかすると、現在は表現方法が多様化しすぎたことにより、文字・音・画像(動画)など、それぞれが表現する力が弱まってしまったのではないだろうか?
 だから、闇雲に表現形態を組み合わせてしまって満足しているのではないのか?
 だから、文字離れでも、漫画は残るという現象が起こるのだろう。

 この文章には酔ったが、内容はいわゆるハウツーもの?いや、少し、斜に構えた文学(社会)批判ともとれるが、面白おかしく読んでいればよい類のもの・・・だろう。