哲学思索の論理(鬼頭英一著)
本書は公論社刊行のもの、鬼頭英一著作集の第一巻にあたる。
この著者、哲学者を知ったのはまったくの偶然手にした一冊だったのだが、読んでみると大変気に入ってしまったのだ。
その要因は、まず実存思想がベースであること、残念ながら実存哲学は現在では余り見向きもされないのだが、私はそこに拘っている、そう、人生を折り返したわけだからということだ。
そして、もう一つの要因は、この著者が自殺していることが気になったのだ。
本書の巻末には、編集者の解説があり、それを読むことで、その原因はわからないながらも、どのような経緯をたどった人であるかが窺うことができた。
編集者は、実存哲学では死の問題を取り扱うのだが、それは(意識的に)死ぬことではないと指摘している、実存は生の現象であり死は実存の状態ではなくなることだ、それは矛盾ではないのかと著者に訴えているようだ。
そのとおりではある。
だから、その哲学を知りたくなったのだ。
さて、本書の特筆は「自ら哲学する人のための哲学入門」という著作にある、これは、今まで読んできた哲学入門書の中でも一番親しみの感じたものであり、最後の「形式論理」の章以外はとてもわかりやすい。
ここだけでも文庫にして出版すればよいのにと思ったが、まぁ、現象学や存在学に足元を置いているので現代的ではないということは言える。
そんなわけで、この著者とはもう少し付き合っててみようと思う。
この著者、哲学者を知ったのはまったくの偶然手にした一冊だったのだが、読んでみると大変気に入ってしまったのだ。
その要因は、まず実存思想がベースであること、残念ながら実存哲学は現在では余り見向きもされないのだが、私はそこに拘っている、そう、人生を折り返したわけだからということだ。
そして、もう一つの要因は、この著者が自殺していることが気になったのだ。
本書の巻末には、編集者の解説があり、それを読むことで、その原因はわからないながらも、どのような経緯をたどった人であるかが窺うことができた。
編集者は、実存哲学では死の問題を取り扱うのだが、それは(意識的に)死ぬことではないと指摘している、実存は生の現象であり死は実存の状態ではなくなることだ、それは矛盾ではないのかと著者に訴えているようだ。
そのとおりではある。
だから、その哲学を知りたくなったのだ。
さて、本書の特筆は「自ら哲学する人のための哲学入門」という著作にある、これは、今まで読んできた哲学入門書の中でも一番親しみの感じたものであり、最後の「形式論理」の章以外はとてもわかりやすい。
ここだけでも文庫にして出版すればよいのにと思ったが、まぁ、現象学や存在学に足元を置いているので現代的ではないということは言える。
そんなわけで、この著者とはもう少し付き合っててみようと思う。