哲学十話(務台理作著)
本書は講談社学術文庫版で読む。
最近、日本の哲学者の著作を読むことが増えた、この著者もその一人だ、そして、哲学者として第二次世界大戦を経験した人は、現実と理想について思索を強いられるのではないかと思う(田中美知太郎や鬼頭英一にもそういうイメージを持つ)。
著者は、京大で西田幾多郎に師事したことから、西田哲学を師事していたわけだが、60歳頃になり、西田(実存)哲学から転向し、社会主義とヒューマニズムとのバランスの上にある世界(哲学)を提唱するに到った。
「社会主義ヒューマニズム」というものはいかなるものか、その全貌は掴みがたいものであるし、ソ連という社会主義国家がなくなった、現在の視点からすると異質のイメージを受けるのだが、この結論、そして転向は、相当年月を経た思慮の上にあることだろう、と予想することはできる。
現在、資本主義や自由主義という形態にわが国はあると思うのだが、これもある種のイデオロギーであり、その思想が極端に先鋭化すれば、非常に危機的な状況にも陥る可能性は否定できない。
今回の、大震災はあくまで天災だが、それへの対応は人間が行うことになる、既に、原発については、人間の対応の限界が見えている様に思うのだ。
さて、今後の復興はどうか、経済への影響はどうか、明らかに、国力が低迷したその時に、民衆はどうなるのか?
本当の意味での人間性が見えてくるのは、もうしばらく経過してからだろう(震災で一見隠された以前からの問題点とは・・・)。
最近、日本の哲学者の著作を読むことが増えた、この著者もその一人だ、そして、哲学者として第二次世界大戦を経験した人は、現実と理想について思索を強いられるのではないかと思う(田中美知太郎や鬼頭英一にもそういうイメージを持つ)。
著者は、京大で西田幾多郎に師事したことから、西田哲学を師事していたわけだが、60歳頃になり、西田(実存)哲学から転向し、社会主義とヒューマニズムとのバランスの上にある世界(哲学)を提唱するに到った。
「社会主義ヒューマニズム」というものはいかなるものか、その全貌は掴みがたいものであるし、ソ連という社会主義国家がなくなった、現在の視点からすると異質のイメージを受けるのだが、この結論、そして転向は、相当年月を経た思慮の上にあることだろう、と予想することはできる。
現在、資本主義や自由主義という形態にわが国はあると思うのだが、これもある種のイデオロギーであり、その思想が極端に先鋭化すれば、非常に危機的な状況にも陥る可能性は否定できない。
今回の、大震災はあくまで天災だが、それへの対応は人間が行うことになる、既に、原発については、人間の対応の限界が見えている様に思うのだ。
さて、今後の復興はどうか、経済への影響はどうか、明らかに、国力が低迷したその時に、民衆はどうなるのか?
本当の意味での人間性が見えてくるのは、もうしばらく経過してからだろう(震災で一見隠された以前からの問題点とは・・・)。