110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

集中力(谷川浩司著)

 本書は角川oneテーマ21という新書版。
 合わせて「決断力(羽生善治著)」も読むと良い。

 将棋の世界は特殊な世界、特殊な能力の必要な世界であり、その中で一流の中に居続けることは並大抵のことではない。

 谷川氏と羽生氏の著作を読むと有る意味で考えさせられることがある。
 やはり、羽生氏は強いのだ、そうNo1と言ってよい、それに対して、谷川氏は一流であるが、No1になれるかどうかはかなり時運に左右されるような印象を受ける。
 そんなことを考えていて、産業界のNo1、No2の地位にいるそれぞれの会社の戦略思考を考えてみると・・・、No1は唯我独尊なのだ、すなわち、自分の姿勢を変えなければこの地位を維持できると基本的には思っている、だからあまり議論がぶれないのだ、それに対して、No2は、どうしてもNo1の地位が目に入るので、戦略的・戦術的に何か反省的な要素が入り込む、すなわち、No1になれないという意識が出てくるので、文書が悩みを帯びているのだ。

 こんな事を、あくまで傍観者だからに記せるのだが、この両者が類まれな才能と努力で現在の位置を維持していることは確かなことだ。

 ※羽生さんが先日NHKの早指選手権で連覇したのをTVで見たが、素人目にもやはり凄かった。