大石良雄・笛(野上弥生子著)
本書は岩波文庫版。
忠臣蔵・・・大石良雄・・・果たして、英雄であろうか?
そういう側面を描く本作は興味ある作品であったので、こちらを読みたくて本書を買ったのだ。
しかし、著者79歳の作品「笛」はそれ以上に考えさせられるものだ。
最近、余り聞かなくなったことに、「高齢者が金融資産の大半を持っている、日本の経済を活性化するには、そういう人たちがもっとお金を使わなくてはならないのだ」のような発言だ。
何か、そういう意見に対しては、漠然と「そうではない」と思っていたのだが、本作を読んでみて感じたこととは、「そういう年代の人がお金を投じても良いと思う社会が無くなった」ことにあるのではないか・・・と思ったのだ。
この社会の水底に棲んでいる人たちにはわからない、別社会があったのではなかろうか?
これは、まぁ直感だが、それほど奇妙な論理ではないと思うのだ。
しかし、当初、「笛」の最後で死なすことはないと思ったのだが、よく考えると、実は、それが一番幸せ選択肢であったのかもしれない。
これは、ただいま、年老いた父母と暮らしていることから感じることなのだ。
忠臣蔵・・・大石良雄・・・果たして、英雄であろうか?
そういう側面を描く本作は興味ある作品であったので、こちらを読みたくて本書を買ったのだ。
しかし、著者79歳の作品「笛」はそれ以上に考えさせられるものだ。
最近、余り聞かなくなったことに、「高齢者が金融資産の大半を持っている、日本の経済を活性化するには、そういう人たちがもっとお金を使わなくてはならないのだ」のような発言だ。
何か、そういう意見に対しては、漠然と「そうではない」と思っていたのだが、本作を読んでみて感じたこととは、「そういう年代の人がお金を投じても良いと思う社会が無くなった」ことにあるのではないか・・・と思ったのだ。
この社会の水底に棲んでいる人たちにはわからない、別社会があったのではなかろうか?
これは、まぁ直感だが、それほど奇妙な論理ではないと思うのだ。
しかし、当初、「笛」の最後で死なすことはないと思ったのだが、よく考えると、実は、それが一番幸せ選択肢であったのかもしれない。
これは、ただいま、年老いた父母と暮らしていることから感じることなのだ。