傀儡師(芥川龍之介著)
本書は、近代文学館の特選名著復刻全集の中の一冊で読む。
この著者の作品は様々に取り上げられているので、読むことに事欠くということは無かろうが、この全集だと雰囲気を感じながら読めるので少し良い。
さて、本作品は短編集になるのだが、この表題の「傀儡師」とは、誰かという疑問がずっと頭の中に浮かんでいた。
ひとつは、著者=芥川龍之介というものであり(稚拙な解釈だな)、もうひとつは、作中の誰か、もしくは、隠された誰かであろう(当たり前か)。
それは、「奉教人の死」での「でうす」かもしれないし「蜘蛛の糸」での仏陀なのかもしれない、それは、なんとなくこの世の因縁を象徴しているようにも思う。
作者は、神の目線で説話を創るのだが、その行為も、更に上にある「何者か」によって操られているかの如く思われるのだ。
そんなことを感じつつも、本著者の凝縮された文体に酔うのだ。
この著者の作品は様々に取り上げられているので、読むことに事欠くということは無かろうが、この全集だと雰囲気を感じながら読めるので少し良い。
さて、本作品は短編集になるのだが、この表題の「傀儡師」とは、誰かという疑問がずっと頭の中に浮かんでいた。
ひとつは、著者=芥川龍之介というものであり(稚拙な解釈だな)、もうひとつは、作中の誰か、もしくは、隠された誰かであろう(当たり前か)。
それは、「奉教人の死」での「でうす」かもしれないし「蜘蛛の糸」での仏陀なのかもしれない、それは、なんとなくこの世の因縁を象徴しているようにも思う。
作者は、神の目線で説話を創るのだが、その行為も、更に上にある「何者か」によって操られているかの如く思われるのだ。
そんなことを感じつつも、本著者の凝縮された文体に酔うのだ。