本書は
新潮文庫版で読む。
これはベストセラーだと思うので、特に感想はなし、読めば楽しい時間を過ごせる。
そして、読者を快適にするための、恐るべき才能と技術に驚嘆すればよい。
だから、
穿った見方をすれば、本当に博士は幸福だったのだろうかとか、博士とその姉の高潔な人格が埋没してしまっているんでのではないのとか、老齢と肉体的なハンデを持っていて、このような生活を送ると言うことは現実にはありえない(まさに小説なのだが)とかいう批判をしても良いだろう。
まぁ、夢を見ること、気散じのためのものが、小説なのだからこれはこれでよいだろう。
あまりに見事な手腕なので、ひがんでみた。