110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

鳥の物語(中勘助著)

 本書は岩波文庫版で読む。

 「本書は少年少女向きに書かれたものだろうが大人の私でも十分に堪能できる」と書こうとしたのだが、あとがきに著者が「成人のための童話」とあったのを見て、少しほっとしたのだ。

 著者は多くの時間を掛けて一つ一つの作品を仕上げている。
 私には、その著者の努力を堪能するだけの目を持っていないことが残念なのだが、それでも、言葉の使い方がちがうことはおぼろげながら分かるのだ。

 読んでいて安心(あんじん)できるのだ。

 本書は、現代の忙しい人にはおすすめしようもないが、時間に余裕を見つけたい人にはおすすめする(なんか矛盾した文章だなこれ)。