110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

ピアノの森が完結した

 長く生きると、自分の近くにあると思っていたものが、ふと無くなってしまうことがある。
 ピアノの森は18年間も連載されていたものだそうだ。
 長い連載だとは思ったがそれほどの時間だったとは思わなかった。
 ある日、古本でこの作品に触れてからの付き合いだが、ついにその作品が完結してしまった。

 最後の最後にまでどんでん返しを用意する周到さには脱帽だが、一ノ瀬海のその後にもう合えないのはとても寂しい。
 音の出ない漫画という手法を逆手にとって「森のピアノ」を読者のイメージに任せたことは「とてもずるい」のだが、これはとても心地よいずるさであった。
 
 今は、ある種の達成感と、これからくるであろう寂しさに浸ろう。