110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

夢、死ね!(中川淳一郎著)

 本書は星海社2014年刊行のもの。

 表紙裏にある著者プロフィールに「割りと頻繁に物議を醸す」などとあり、この表題からして、いまどきの若者礼賛的な本かと思って批判してやろうと読んで見たら、全然違った。

 下手な夢を煽る連中はうじゃうじゃしているが、そういうのは見切って、現実的に生きろよ。
 著者がフリーランスになった経験から、人間(関係)を大事にしろよ。

 ごもっともで、まさしく表題にだまされた。

 しかし、著者の思惑から外れて、人間、特に他人を蔑ろにしているような、(若い)人が散見される。
 それは、人付き合いが下手だとか、内気であるとか、いろいろ理由もあろうし、結果的に対人関係がなじまなくてうつ病になっちゃったって人もいるだろう。
 今の世の中は、そういう人も、なんとかしようみたいに、ある意味理想論で、接触してくる人なんかもいるよね。

 でも、最後はどんなに苦手でも、少なくとも仕事をいっしょにできる、(ある)人を見つけなければならないと思う。
 それういう人を見つけたい人は、多分、普段の振る舞いでも、赤の他人を無視はしないと思うんだよね。

 ちなみに、最近、堀江貴文が「多動力」って本を出して、多分、2,3年すると私も読める金額になるのだろうけれども(貧)、この本の内容紹介(amazon)を見ていると、多分、堀江さんのようなに能力のある人にはあっているんだろうな、なんて思った。
 すなわち、偏差値が上位の人はこの本がそのまま役に立つし、その他の人は、本書のほうが役に立つ。
 本著者には、大変失礼だが、夢を見ても無駄、現実と対峙して、現実的に生きるべきだ・・・の論は、大多数の、普通以下(私など)の人へのひとつの指標となるだろう。