110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

批評の精神(古在由重著)を再び読んでしまう。

 これは読んでいないだろうと思ったら偶然積んであるのを見つけて愕然とする。
 しかも、ブログにも上げてあった。
 https://blogs.yahoo.co.jp/walker_atlas/folder/228367.html?m=lc&sv=%B8%C5%BA%DF&sk=1

 ブログの内容は、相当困ったのだろう、知ったかぶりしてお茶を濁している。
 今読んで見ると、前よりは少し面白く読めた。
 マルクス主義思想から出た社会主義国家「ソ連」が崩壊したので、既に古いもの、傷のある思想と直感的に思われるところもあるのだが、逆に、中国の台頭や、いわゆる福祉国家としての社会主義的な国家のありかたを考えると、単純に終わったものと片付けるにはいささか気が引ける。
 なによりも、あの15年戦争の前後には、大きく知識人の注目をあつめたことは事実だ。
 できるだけ当時の目でもって、そういう本を読んで見ると、当時なりの問題意識が見えてくるだろうし、もしかすると、現在にも(抽象的にではあるけれども)つながるものが出てくるのかもしれない。