東京裁判をゼロからやり直す(ケント・ギルバート/井上和彦著)
本書は小学館新書2018年2月刊行のもの。
結論としては、本書は100円で入手した、早速、この手は売れないと判断したこの古書店の慧眼を称えるべきだろう。
本の内容はとりあえず置いておいて、東京裁判をやり直すなんていう見解が気にくわない。
戦後の一時期、東京裁判とは別に日本人による戦争裁判を行えないのかという、とても正常な議論があったのだが、これが実現されなかったことが残念だ。
すなわち、東京裁判は戦勝国による裁きだが、これとは別に「当事者」による裁判があってしかるべきだという話だ。
戦後のあの状況を見て「なんでこんなグダグダな世の中になったのか」それを裁くことは、本当の意味でわが国で重要なことであったのではないかな。
しかし、それはできなかったのだ。
もし、行われていれば、吉田茂、岸信介も政治の世界に居ることができなかった…かもしれない。
(当然、安倍さんとか麻生さんとかも危なくなる)
だから、実は、政治や官僚の「システム」は戦前から継承されている。
そこのところを、よく考えなければ、本当の意味の「戦後」という考え方を間違えてしまう。
歴史や歴史観の解釈は難しい、現在のような、ポピュリズムの世の中では、更に難しい。
憲法九条を神話化したという話も出てくるが、戦後の荒廃期に居た人にとっては「戦争できない法律」は大歓迎のはずだ、そういう、人間の自然な直観を無視するような議論はちと厳しいな。
と思った。
結論としては、本書は100円で入手した、早速、この手は売れないと判断したこの古書店の慧眼を称えるべきだろう。
本の内容はとりあえず置いておいて、東京裁判をやり直すなんていう見解が気にくわない。
戦後の一時期、東京裁判とは別に日本人による戦争裁判を行えないのかという、とても正常な議論があったのだが、これが実現されなかったことが残念だ。
すなわち、東京裁判は戦勝国による裁きだが、これとは別に「当事者」による裁判があってしかるべきだという話だ。
戦後のあの状況を見て「なんでこんなグダグダな世の中になったのか」それを裁くことは、本当の意味でわが国で重要なことであったのではないかな。
しかし、それはできなかったのだ。
もし、行われていれば、吉田茂、岸信介も政治の世界に居ることができなかった…かもしれない。
(当然、安倍さんとか麻生さんとかも危なくなる)
だから、実は、政治や官僚の「システム」は戦前から継承されている。
そこのところを、よく考えなければ、本当の意味の「戦後」という考え方を間違えてしまう。
歴史や歴史観の解釈は難しい、現在のような、ポピュリズムの世の中では、更に難しい。
憲法九条を神話化したという話も出てくるが、戦後の荒廃期に居た人にとっては「戦争できない法律」は大歓迎のはずだ、そういう、人間の自然な直観を無視するような議論はちと厳しいな。
と思った。