感覚の分析(エルンスト・マッハ著)
マッハの著作を初めて読んだ、法政大学出版局刊行のもの。
感覚を扱うことは、すなわち、人間の身体を扱うこと。
そして、それは主客問題について考えることにもなり、心身論につながることにもなる。
マッハ自身は、本書でも、自分の考え方は哲学ではないとしているが、それでも、随所に参考になる部分がある。
例えば、観念論、唯物論の双方とも表現は異なるが、思想的には、絶対的な視点から思考を始める同一の考え方だとしているところ、あくまで、マッハは(相対的な)関連性の中で事象をとらえているように思う(「要素一元論」の立場)。
そして、形而上学的な認識はしないこと。
また、自然科学的な抽象化、一般化の限界、すなわち、実世界に、理想的な状況(理想空間)はありえないことの現実的な認識が見受けられる。
そういうマッハの思想に惹かれつつも、逆に、反自然科学的な考えも捨てがたく、逡巡しているところもあることに気づいた。
感覚を扱うことは、すなわち、人間の身体を扱うこと。
そして、それは主客問題について考えることにもなり、心身論につながることにもなる。
マッハ自身は、本書でも、自分の考え方は哲学ではないとしているが、それでも、随所に参考になる部分がある。
例えば、観念論、唯物論の双方とも表現は異なるが、思想的には、絶対的な視点から思考を始める同一の考え方だとしているところ、あくまで、マッハは(相対的な)関連性の中で事象をとらえているように思う(「要素一元論」の立場)。
そして、形而上学的な認識はしないこと。
また、自然科学的な抽象化、一般化の限界、すなわち、実世界に、理想的な状況(理想空間)はありえないことの現実的な認識が見受けられる。
そういうマッハの思想に惹かれつつも、逆に、反自然科学的な考えも捨てがたく、逡巡しているところもあることに気づいた。