110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

ルバイヤート(オマル・ハイヤーム著)

 本書は1949年初版の岩波文庫版(1986年第32刷)を読む。

 11世紀、ペルシャの科学者・哲学者、そして詩人でもある著者(万能な人、ダ・ヴィンチのような人だ)の、4行詩(ルバイヤート)を集めたもの。
 本作は、こんなときに読むとしっくりくる。
 世の中の、矛盾や軋轢などが気になって、なんとなく、ニヒリズム、ペシミズムに陥っているとき。
 といって、それを解消するように、飲みに行く相手にめぐり合えないとき。
 ひとつ、ふたつと読んでいくと共感が沸いてくる。
 
 逆に、今が絶好調の人は、すぐに読むのをやめるのではないだろうか?
 その様な本だと思う。

 ちなみに、私は、むさぼり読んだのだ。

 もともと無理やりつれ出された世界なんだ
 生きてなやみのほか得るところ何があったか?
 今は、何のために来り住みそして去るのやら
 わかりもしないで、しぶしぶ世を去るのだ!(第2番)