二流の愉しみ(山本夏彦著)
本書は1984年講談社刊行のもの、私は中公文庫版(1995年初版)で読む。
山本氏の著作はいつも楽しく読ませてもらう、しかしながら、本書で描かれていた「昭和」は、とても懐かしく、ただただ郷愁を覚える。
本書では「沖縄どこ吹く風」で、ベンヤミンの「写真小史」を思い出したし(山本氏の方が深みがあるように思う)、「当人論」でその人間観をうかがうことが出来る・・・本作には、そういう佳作が多い様に思った。
そして、解説の田村隆一氏は、名前を拝見したことがあるが、文章は初めて読んだのだが、なかなか鋭い視点の持ち主だとわかり、(田村)氏の文章も読んでみたいと思った。
それは『そういえば、数回、翁とお目にかかったが、無精ヒゲを一度も見たことが無い。たぶん、「弱年」のおり、貧乏をエンジョイされた方と推察する。・・・』のくだりにあり、本書内にはこれに対応する部分があるのだ。
世の中未だ面白い読書も残っているものだ、ただ、今風ではないのは残念だが・・・・。
山本氏の著作はいつも楽しく読ませてもらう、しかしながら、本書で描かれていた「昭和」は、とても懐かしく、ただただ郷愁を覚える。
本書では「沖縄どこ吹く風」で、ベンヤミンの「写真小史」を思い出したし(山本氏の方が深みがあるように思う)、「当人論」でその人間観をうかがうことが出来る・・・本作には、そういう佳作が多い様に思った。
そして、解説の田村隆一氏は、名前を拝見したことがあるが、文章は初めて読んだのだが、なかなか鋭い視点の持ち主だとわかり、(田村)氏の文章も読んでみたいと思った。
それは『そういえば、数回、翁とお目にかかったが、無精ヒゲを一度も見たことが無い。たぶん、「弱年」のおり、貧乏をエンジョイされた方と推察する。・・・』のくだりにあり、本書内にはこれに対応する部分があるのだ。
世の中未だ面白い読書も残っているものだ、ただ、今風ではないのは残念だが・・・・。