本書は芝書店
昭和9年(1934年)刊行のもの。
用紙は黄ばんでいるし、ページが外れていたり、全体に痛みもあるが本書は読むことができる。
そして、本書の様な文学論ならば今もって読むことができる。
なおのこと、これから書籍の電子化が進むのならば、ささやかな抵抗はこのような古い本を読むことではないのかと勝手な解釈をしてみたりする。
旧字体であり、なんとなく活字の並びも微妙に歪んでいる、しかし、これが意外と味がある。
チエホフと
シェイクスピアという作者の見てしまったもの(虚無?)をもとに本著者が議論を繰り広げていくもの、
河上徹太郎の翻訳も良い。