トチ餅は東京産(濱谷悦次著)
本書は批評社2006年刊行のもの、リサイクル資料である。
読んでみると、文章自体はうまいとは思わないが、内容は面白い。
前半は霞が関の栃の木から採れるトチを無料でくれるので著者がそれをアク抜きして食するというもので試行錯誤の上なんとかものにするという話で、伏線としてトチという植物の生物的特徴や、トチという言葉に関するコメント(栃木県の栃は栃の木ではないとか力士に栃のつく四股名が多いのはなぜかなど)が秀逸だ。
後半はなぜこんなに苦くて食べにくい栃を食用にしたのか考察を行っており、それは縄文時代まで遡ることになるのだ。
本書は、素人芸と言えばそれまでなのかもしれないが、十分納得させられるだけの下調べがされていて興味ある内容である。
この内容なら本来リサイクル資料にならずにすみそうなものだが、いかんせん題名が際物でこのままでは書店にあっても手に取らないだろう、題名を変えて文庫版かなんかで出せれば、少しは読者が増えるかもしれない。
読んでみると、文章自体はうまいとは思わないが、内容は面白い。
前半は霞が関の栃の木から採れるトチを無料でくれるので著者がそれをアク抜きして食するというもので試行錯誤の上なんとかものにするという話で、伏線としてトチという植物の生物的特徴や、トチという言葉に関するコメント(栃木県の栃は栃の木ではないとか力士に栃のつく四股名が多いのはなぜかなど)が秀逸だ。
後半はなぜこんなに苦くて食べにくい栃を食用にしたのか考察を行っており、それは縄文時代まで遡ることになるのだ。
本書は、素人芸と言えばそれまでなのかもしれないが、十分納得させられるだけの下調べがされていて興味ある内容である。
この内容なら本来リサイクル資料にならずにすみそうなものだが、いかんせん題名が際物でこのままでは書店にあっても手に取らないだろう、題名を変えて文庫版かなんかで出せれば、少しは読者が増えるかもしれない。