110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

禅の知恵に学ぶ(山川宗玄著)

本書はNHK出版のもの、これはNHKで「こころの時代」として放送された山川宗玄の言葉を選択して一冊としたもの、全部で6回の予定だが最後の回は来月(9月)の予定だ。

たまたま、7月の放送を見て面白いなと思った、毎週やるのかと思ったら、毎月一回だったので、一度、忘れたところ、再び、8月の放送に巡り合って、見たところやはり面白かったので、このテキストを買ってみた。

実際には放送で語られたことが全部盛り込まれているわけではないので、画面を見たほうが面白いのだが十分にその要素は伝えられていると思う。

私が見た7月は「作務・勤行」について、8月は「典座・托鉢」についての回であった。

禅とはあの座禅が全てではない、例えば掃除をしたり、ご飯を作ったり、食べたりすることも禅である、ということを身に染みて感じることが以前の自分には難しかったと思う。

それが、少し身近になったのは、このところ家事をするようになったからではないかと思う。

自分の母親の介護をやりながら、炊事や洗濯などの家事をするようになった、その中でスーパーに買い物に行ったときに高齢者の人の買い物籠の中にカップラーメンなどのインスタント食品が山の様に入っていたりすることがある、確かに、効率的ではあるのだろうが、心配になってしまう。

多分、この先インスタントでも老人の栄養バランスを考えたものが出てくるだろう、そういう、(お弁当の)デリバリーもあるようだ。

でも、なんか違うんだよね、なんだろう?

ちなみに、今、自分の母親はショートスティと言って、施設に短期間(1週間くらい)預けて、集中的にリハビリしてもらっている、その施設には、結構常連(長く滞在している)と見受けられる人たちがいるんだけれども、大抵元気がないんだよね。

違いを上げれば、いくつかあるんだろうけれども、私的には、施設の方が「(生活が)簡単」なのではないかと思う、だって、介護士からすれば、先に手を回した方が事故が起きないからね。

だから自分ですることが減っているんではないのかな?

まぁ、母親が例外的に元気なのかもしれないけれどもね、でも、この界隈では明らかに介護者になった時期が早かったと思うけれどもね、既に10年以上は経っているしね。

彼女を見ていて、自分が(もうすぐそこに来ているのだが)高齢者になった時に、家事ができるように体に染みつかせておこうとは思った。

それは、多分、そんなにもらえないだろう年金でやりくりするための手段であり、毎日の作業なので、生活のリズムになるし、よく考えると、時間を掛けてできる趣味でもあるんだよね、しかも、自分でやれている分にはお金かからないしね。

食事、洗濯、掃除(これは苦手)、細かいところではゴミ出し(簡単だけれども凄く重要)これがきちんと回せれば他には要らない、なんて、地味かもしれないけれども、それで良いように思う、あとは、大量に買って積んである本を少しづつ読む時間があればそれで幸せな気がする、そうそう、そして指が動く限りはギターの練習。

禅の本の話が、相当俗っぽくなってしまった。