110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

生産性とはなんだろう?

かなり前になると思うが、GDPの数字を上げるには、台風で破壊された家屋を修繕した費用も含まれる、と書いた記憶がある。

しかし、よく考えなくても、もとの状態に復旧したからと言って、何か新しい付加価値が付いたわけではない様に思うのだ。

だから、GDPという指標だけを追い続けるのは、そういう弱点を知ったうえで考えたほうが良いと思うのだ。

なぜ、こんなことを書き始めたのかというと、今回の持続化給付金の事例のように、もし、「サービスデザイン推進協議会」が約769億円で受託し、業務の大部分を電通に約749億円で再委託し、右から左に伝票を回して20億円が手に入ったとすれば、これは、数字的には究極の生産性だと思うのだけれども、社会全体の競争力とか長期的な国家の品質の面を考えると、全然進歩しないと思うんだよね。

どうも国会の討論では、その20億円でなにがしかの業務をやっていたように説明しているのだが、そもそも、大部分外注するような事業体(社団法人)を、作ること自体が異常に思えるけれどもね?どうかな?

まぁ、痩せても枯れても、769億円分のGDPが上がるだろうし、この社団法人の個々人の給与から所得税なども徴収できるだろうし、そういう面では、表面上なにも悪い点は無いように見えるよね?

この先は、ある種の闇なのでわからないけれども、全く生産すらしないで伝票代でお金を貰える、すなわち生産性すらしていない事業体が多ければ、長い目で見たところの、国の質、特に生産性は落ちるよね?

一生懸命、はりぼてのGDPという外見をいくら作っても、中身はすっからかんだったら、明日はないよね。

若い人たちは、それを感じているんだろうね?

ただし、一般的には、世代間闘争の様相に持って行っている様に思えるが、それは本質ではないと思うよ、治世の問題だね。