110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

日本語の解釈力が…?

住所無く給付金申請できぬ人々 総務省の考えは「理想論」

https://news.yahoo.co.jp/articles/4ad68ebe23e369b62e13c58112fae05b3367cc88

路上生活者やネットカフェに暮らす人は、住民票を持っていないので今回の10万円の給付金を受け取る申請書を貰えないという状況にあるという記事。

コメントでは、こういう人は、勤労や納税の義務を果たしていないので、受け取る資格が無いというような、法律を盾に批判している人が多かった。

ただし、この記事でも指摘している様に、首相の発言「すべての国民に」と発言した以上は給付の道を作るべきだと解釈できる。

今件、同様な批判として「生活保護者」への給付などもあったのだが、決めてしまったものは仕方がない。

更に加えれば、10万円、全国民の前の、30万円給付は給付対象がかなり限定されていたものだったことを考慮に入れれば、批判は、さらに妥当ではないことになろう。

もし、不当だと思うのならば、路上生活者やネットカフェで暮らす人に対してではなく、きちんとした給付制限を設けられなかった内閣や議会と言った、今回の施策を決定した者、すなわち、政治家を批判するべきだ。

法律の中には、その適用が理不尽だと感じてしまうものもあるのだが、法律は天から与えられたような完全な体系や真理ではなく、人間の決めた恣意的なものだということを、了解すればそれで良いような気もするのだが…?

だから、先ほどのコメントで、憲法上の、勤労や納税の義務を盾に批判した人も、その憲法すら変えられることをどこかで忘れているのかもしれない。

 

追記 改めて、コメントをしっかり読むと、税金を払わないからなど、法律を単純に振り回して批判しているコメントに対する批判も出ているので、少し安心した。

しかしながら、制度の問題をきちんと読まずに、社会的な弱者を単純に批判してしまう人が結構多いのが気になる(「上から目線」という言葉がありそれを忌避する社会なのに、今回のように社会的弱者をむやみに叩く人が多いのには、なにか矛盾を感じる)。

それは、こういう批判者が、日ごろからそういう差別を受けていると感じているからなのではあるまいか?

確かに、日本も、相当に格差なるものが出てきたのだが、それを、弱い者の方へと、鬱憤をぶちまけるのはいかがなものであろう?

ちなみに、都内の路上生活者は1037人らしい、彼ら全員に配っても、1億円とちょっとだ、ネットカフェ難民が何人いるかは不明だが、もしかすると、それほどの金額ではないのかもしれない。

先に、持続化給付金の業務委託の疑惑があったが、もし、その中で経費が中抜きされていたならば、そちらの方が余程大きな金額の損失になると思うのだが?