110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

戦後の日本が戦前の日本に似てきたのかもしれない?

官邸前での抗議行動後、警察が公道で市民の通行妨害 法的根拠なし、憲法にも抵触
10/20(火) 16:25配信 週刊金曜日
国会記者会館前の横断歩道で市民の通行を妨害する機動隊員と警察官。(提供/清水雅彦)
9月8日夜に東京・永田町の首相官邸前で開かれた「敵基地攻撃能力保有」をめぐる抗議行動終了後、帰路に就くため一部参加者が国会記者会館前から首相官邸前への横断歩道を渡ろうとしたところ、警視庁第7機動隊員と麹町警察署警備課警察官の計4人が公道に立ちはだかり、根拠も示さず通行を妨害する“事件”が起きた。
 機動隊員らは一方で、抗議行動参加者以外の人の通行を認めていたというので、明らかに参加者を狙いうちにした行為である。通行を妨害された中にたまたま憲法学者の清水雅彦・日本体育大学教授がおり、法的根拠を尋ねたところ、何も返答しなかったという。
 清水教授は「警察官の行為は憲法警察法違反ではないか」として翌日、警視庁の苦情受付窓口に説明を求めるメールを出した。
 それに対し約1週間後、麹町警察署から清水教授に電話があり、「不快な思い」への「お詫び」をした上で「法的根拠について、憲法の先生に説明できるようなことはありません」「首相官邸にペットボトルが投げ込まれた事例があり、トラブル防止のために行なっています」「お互い社会正義実現のため行動しており、ご理解ください」などと答えたという。
 清水教授は「警察官の法的に説明できない行為は法治主義に反し、警察法2条2項が禁止する『公平中正』違反、国民の権利・自由侵害になります。飲酒検問もコロナ禍での自粛要請活動も警察法2条1項を根拠に行なっていますが、組織法としての警察法は国民に強制力がないのに、多くの人が警察官に従っているのが実態。今回の妨害行為は、憲法(22条・移動の自由、14条・法の下の平等)にも抵触します。警察官の不当な行為には必ず警察の苦情受付窓口に連絡してほしい」と話す。
 とすればこの4人の行為は、警察権力の不法な行使であり、「社会正義」どころの話ではない。
片岡伸行・記者、2020年10月2日号)

戦後の平和な時間が長かったので法律というものがそれほど意識しなくても良かった時もあったのかもしれない。

しかし、その至福の時間が終わりになり、法律をきちんと適用さえなければならない時代へと変化したと考えても良いだろう。

私的には、最近の日本の人は、アメリカ化(もしくは欧米化)していると考えている、すなわち、法に触れなければ何をやっても良いし、法に触れているのならば、どんな権力や権威にも抵抗を示すということだ。

この記事は、事件としては小さいのだが、あなどれない事柄でもある。

なにやら、香港でおきている中国当局との衝突を彷彿とさせる事象ではないか?

いや、戦前の統制時のような雰囲気さえ 出てきた。

単純に民間に対しての「官」を批判するのは簡単なのだが、国民として考えるべきは、確かに階級としては下位かもしれないが公務員が法律を守れない、もしくは、法律に対して無知な人材を登用しなければならないのかが1点、そして、そこまで国家側が民衆運動に神経質になるのかという点が、とりあえずありそうだ。

政治家が不都合な事件にシラを切ることで強引に正当化してきたことが、世の中の標準としてまかり通ることになれば、法治国家の(金)看板を下げなければならないことになる。

持続化給付金の不正給付など、だれが考えても違法なことを、知的ランクはさておき、大学生がやってしまう世の中とは、どういうことなのだろうね?

学術会議の問題もそうだが、明らかに「国が停滞している」証拠ではあろう。