110円の知性

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誰も語らない日本学術会議に政府が介入する理由。

 誰も語らない日本学術会議に政府が介入する理由。それは「核ゴミ処理」問題だ!
10/27(火) 6:00配信 週プレNEWS
週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏が、日本学術会議に政府が介入する理由について指摘する。


新規会員候補6人の任命を拒否した菅政権だが、これに対する世論の強い批判に逆ギレしたのか、日本学術会議(以下、学術会議)を行革対象にするという脅しをかけている。なぜそこまでやるのだろうか。今回は、その理由のひとつに核のゴミ処理問題があるという話をしよう。
原発から生じる核のゴミを最終処分する方法として、政府は地下300m以上の深い岩盤に半永久的に隔離保管する地層処分を進めている。その一環として北海道の寿都(すっつ)町、神恵内(かもえない)村の2自治体では最終処分地を決める最初のステップである「文献調査」に手を挙げた。
だが、こうした政府の動きに警鐘を鳴らすかのように、学術会議が2012年、15年の2回にわたり提言を出していることはあまり知られていない。注目すべきはその内容である。
保管期間が数万年単位になることを指摘し、「それだけの長期にわたる地層の安定を確認するには、今の科学技術では限界がある」とした上で、暫定保管としてまずは50年間、地上での隔離保管を勧めているのだ。
それだけではない。50年間の暫定保管の間にも核ゴミは増え続ける。そこで会議は核ゴミの総量の上限規制をすべきとまで提言した。地層処分の是非について国民的合意がないまま突き進む政府の姿勢を明確に批判しているといってもよい。
御用学者や御用委員が幅を利かせる省庁の諮問会議では、こうした政府の方針に盾つくような提言はまず出てこない。政府から独立し、学術的知見に基づいて時には政府に耳の痛い提言もする学術会議だからこそ可能だったのだろう。学術会議の面目躍如といったところだ。
ただ、そうした学術会議の姿勢は、政府にすれば目の上のたんこぶ以外の何ものでもない。もし、2回にわたる提言が国民世論を動かし、地層処分に反対する声が大きくなれば、核ゴミの処分の見通しは立たなくなる。
核のゴミの上限規制をすべきという提言なども原発再稼働の障害になり、政府のエネルギー政策に重大な影響を与えかねない。だからこそ、菅政権は候補者の任命拒否という違法行為をしてまで、人事権で学術会議をコントロールしようとしたのだろう。
その延長として、政府は学術会議を行革の対象にしようとしている。政府から独立した存在とはいえ、内閣総理大臣の所轄する国の機関であり、年間10億円の予算が支出されている以上、不効率な運営などがあれば、正されるのは当然ではある。
ただし、それならエネルギー政策を担当する経産省にも行革のメスを入れるべきである。核のゴミの地層処分に警鐘を鳴らす学術会議の提言は最新の科学的知見に基づいたものだ。
経産省はその知見を無視する形で地層処分計画を進め、多額の予算を投入して適地マップまで作成している。その予算の使い方は本当に適切だったのか?
「今後50年間安定した地層を確定するのは今の科学技術の知見では無理だから、50年間は暫定保管で」という会議の提言を考えれば、経産省が行なった適地マップ作りや、これから進める候補地点の文献調査などは税金の無駄遣いになるのは必至だ。
日本学術会議の10億円予算と経産省の核ゴミの処分場選定事業の予算。どちらの精査が真の行革の名に値するものなのか? その答えはもはや、言うまでもないだろう。
●古賀茂明(こが・しげあき)1955年生まれ、長崎県出身。経済産業省の元官僚。霞が関の改革派のリーダーだったが、民主党政権と対立して11年に退官。『日本中枢の狂謀』(講談社)など著書多数。ウェブサイト『DMMオンラインサロン』にて動画「古賀茂明の時事・政策リテラシー向上ゼミ」を配信中。古賀茂明の最新刊『日本を壊した霞が関の弱い人たち 新・官僚の責任』(集英社)が発売中!

古賀茂明氏の記事というだけで批判する人もいるのだが、この記事は気になったところ、確かに、コメントにもあるように、この理由で何故6名だけ任命しなかったのかは難しかろう。

しかし、所信表明にあったように、脱炭素、2050年という目標(その時、菅さんご健在ならば、中曽根さんに匹敵する長寿だが)を、今までの日本のクリーンエネルギーの状況を加味して考えると、結局、原子力発電の増強しか思い浮かばない。

原子力(行政)に関する情報は、先の福島第一原発などでも明らかなように、というか、行政の核心に関しては、みな不透明であるのだが、これに拍車が掛かることは間違いなかろう(自民党が与党支配する限りは)。

私も、ヤフコメに参加しようかと思ったが、ぼちぼち60歳なので、意見を行っても、2050年を前にいなくなる可能性が結構あるのでやめた。

代わりにここに記そうと思う、それは・・・

温暖化を理由に原発にシフトしていくのでしょう。核のゴミは増えていずれ日本を占拠して住めなくなるのでは?」という、ある人のコメントに追加する形で、以下のように投稿しようと思った。

「故高木仁三郎ならば、”いずれ”ではなく”すでに”大量のプルトニウムがあると指摘することでしょう。確かに、住めなくはないですが、潜在的な危険性がすでにあることは確かだと思います。」

原子力行政に関しては、先行きはっきりしてくるだろう、いや、なんとなく、あちこちで再稼働し始めている。

そして、核物質は大量にストックを持っているので、日本はすぐにも核兵器の開発に取り掛かれるとも言われている。