110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

国民にわかるように説明するとは?

最近、よく、国民への説明などということを、コメンターが口にするのだが、丁寧な説明とは、何だろう・・・と考えてみた。

コロナ禍での政府側の対応がよくわからないという世論(国民)の声に呼応して、わかりやすい資料を提供しようと政府が立ち上がった。

関係各省庁に資料提出を求めたところ、軽く、1万ページ分くらいのものが集まった。

これでは、国民にはわかりづらかろうから、抜粋して、なるべくわかりやすい形に直したものが出来上がったが、(これは、私が考えても十分理解できることだが)複雑な案件であり、結果として500ページほどの説明冊子となった。

さて、これを、政府側としては、説明資料として誰でも閲覧できるように、ホームページにあげたとしよう。

これは、真摯な対応だと思うよ。

しかしながら、今の世論(国民)は、その500ページを読むだろうか?

もしかすると、読まずに、こんなわかりにくい説明ではだめだ・・・と、ダメ出しするかもしれない。

卑近なことだが、ヤフコメで、少し、文章が長いと、本文を読まずに、勝手に自分の思惑をコメントする人がいるのだが、こういう状況になったときに、本当の意味で政府を責められるのだろうか?

そもそも、政府の文章を読み、理解する力が、すべての国民にあるのだろうか?

国民全てにわかるような説明をと、コロナ禍のような複雑な事象に関して、簡単に求めてしまう、コメンテーターという人々、もしくは、知識人は、そのことを自覚していて確信犯的にそう発言しているのか、それとも、全く自覚もなく、世間の受けが良い言葉だから、という、非常に安易な考えで発言しているのか、私にはよくわからない。

でも、後者のように、きちんとした理念がない人ならば、コメンテーターはやめたほうが良いと思う、芸人だったら、もとの、芸人に戻れば良い。

最近、結構批判(非難)されているマスコミは、この世論を受けて、例えば「とにかく、池上彰さんに理解できるよう説明してください」と、国民の知識人の代表を対応させたほうが良いと思うのだけれどもね?

どうかな?

そんなに、国民が優秀だったら、今の状況は「無い」よね?