110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

デスノートは使えるのか?

 はやりすたりを超越した話題ですが、
 先日、TVで「デスノート」なる映画を見ていて、まずは、こんなにあっけなく人が死ぬ映画があって良いのかという倫理面の疑問と、そもそも、言語の持つ意味の曖昧性を考えると、あそこに書いた名前では、本人特定は、厳密に考えると、不可能ではないのか?
 と思ってしまった。

 固有名詞というものは、一見、その人だけのものの様に見えるが、例えば、「鈴木一郎」なるものも固有名詞だとされるが、ちょっと考えても、これは全然「固有」でない。
 これを、補足するルールとして、当人と会ったことがあるという条件が付くようだが、それならば、戸籍に登録された名称でなくても良いということになりそうで(名前は変更できるしね)、それならば「L」という登場人物のように、ニックネームだが、明らかに本人が特定できる情報の方が識別としては有力で、たぶん、あのノートに「L」と書けば間違いないと思うのだが・・・

 本作は「唯名論」と「実在論」の論争ができそうな映画だったのだが?

 ちなみに、こんなことを書いていたら、
 悪魔が来て「俺の名前を当てて見ろ、もし間違ったら、お前の命をもらうぞ」
 という話を思い出した(この出典は思い出せない)。