110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

厚生労働省の体罰の指針

「母親やめたくなる人も増えちゃうかも」・・・厚労省が示した体罰の指針案に親たちは「線引き難しい」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191206-00010000-fnnprimev-soci

という少し長い表題が付いた記事が載っていた。

NHKのニュースでも取り上げられたいて、「これは、親たちに対する(逆)いじめではないのか?」などと皮肉っぽいことを考えていた。

私は、傍観者の立場だが、そこから見ても、疑問の点が多い。

これに付された識者のコメントは、もっぱら「体罰をしなくとも教育ができる」というものが多勢であった。

識者と一般人の認識に大きな差があることに注目するべきであり、日本人は体罰に寛容な風潮があると(識者が)指摘するのも、これまたごもっともだが、それでは、折角のご高説をどうすれば我々頭の弱い日本人に定着できるのかを、ご教示願いたい。

厚労省が制定するのならば、罰則のガイドラインを制定するだけでなく、啓蒙、普及させて初めてその意味があること(それは当たり前のことだけれどもね)を理解して欲しい(でも実現するための金はなかろう)。

まさか「悪いのは、こういう風に提示しているのに従わない親のせい」という国の怠慢への言い訳を用意しているのならば、本末転倒である。

そもそも、何故、今まではこういう方針が必要なかったのだろうか?と疑ってしまう。

それは、最近になって人心が荒れていることが顕在化したということなのではないのか?

それならば、その人心の荒れている方をまず第一に解決するべく努力するべきではないのか?

確かに、そちらの方が遥かに難しい課題だが、表面化した傷口に応急処置をするだけではもしかすると重篤な症状を見逃す結果になるのではないだろうか?

もし、私がもっと若くて所帯を持っていたとして、この方針を見たら、わが国は少子化がどうのこうのと言っているけれども、本当に子どもを増やそうと思っているのだろうかと訝ってしまうと思う。

「親」って結局なんなんだろうな…ってね?

少なくとも昭和的な考えなら「父親はもうすでにやめさせられている」だね。

抑止することが大前提になってしまったので、現実的な人の動きが見えていないのだろうね。

もしかすると、文科省の共通テストの実施延期なども、理想と現実の識別ができずに走った先例という事になるかもしれないね。