110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

学術会議問題とは?

表面的なことは様々言えるし、真摯に議論されていることだと思う。

しかし、その底流にある問題とは、今回の対応で、日本の学術レベルは、政治家と官僚が奇跡的なほど見事にコントロールできなければ(実質無理と言いたいが忖度した)低下するということだろう。

現在の教育制度を見てもわかるだろう、画一的な教育からは、突出した才能は生まれない。

また、現在の首相にしろ、官房長官にしろ、現在の学術分野を、総合的・俯瞰的に評価できるだけの知見はないだろうしね(それぞれのたった一つの分野だけでも長い年月積み上げてきたものだからね)。

この問題は、学術という領域に政治がその強権をもって介入してしまった(今までは暗黙のうちのことだったことを)ということが一つの問題点。

少数の推薦者を排除したことで、政府は、一般の人と比べて能力や影響力は高いが、あくまで個人に対して規制をかけることができる、ということを示したということが第二の問題点だ。

政治や国策といった形で、建前上(憲法上の)「学問の自由」に対して圧力をかけることがあるのはわかるのだが、こうあからさまに侵害するということは、たぶん首相や取り巻きも全く意識していないで行ったことだろうが、それは(日本の)将来性を削ることになってしまった、いや、すでに衰退傾向だけれども、それに拍車をかけることになることだろうね。

自分で自分に対してボディブローを打ち込むなんて、本当に不思議な国だね。