110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

昔はHB いまの主流は2B

面白い報道だと思う、そもそも、体力が必要かどうかは議論も分かれるところだろうが、遠い将来、例えば、高齢者になったときに、ふとそういうことの恩恵に気づくことになるのかもしれない。

そして、子育てや介護に関しても、現在とは違って、格段に大変だったと思われる、以前(といってもほんの数十年前、使い捨てのおむつが無い時とかね?)でも、なんとかやってこれたということは、それだけ、体が強かったということなのかもしれないよね。

【特集】昔はHB いまの主流は2B! 4Bや6Bも… 子どもの鉛筆事情 太く濃く… 筆圧や学習、生活が影響?
5/8(土) 10:04配信 NBS長野放送
子どもの頃、使っていた鉛筆はHBと2B、どちらでした?実は今、子どもたちの使う鉛筆が濃くなっています。2Bは当たり前で4Bという子も…。背景を取材しました。
長野市の城山小学校。2年生の国語の授業をのぞくと…きれいに濃く、漢字を書いていました。
先生:
「今、持ってる鉛筆に濃さが書いてあると思うんだけど」
児童:
「2B!2B !全部2B!」
クラス全員が2Bの鉛筆を使っていました。
5年生のクラスでは…。
5年生担任:
「2Bの鉛筆を使ってる人、どの位いますか?」
少し減りましたが、6割以上の児童が2Bを使っていました。
一方、保護者の世代は…。
記者:
「鉛筆は何の濃さを使っていましたか?」
保護者:
「HB」
記者:
「鉛筆の主流が2Bに変わってきているんです」
保護者:
「え!そうなんですね!」
記者:
「鉛筆は何の濃さを使っていましたか?」
保護者:
「HBでしたね」
子ども:
「おれは2Bと10Bと4Bを使ってます」
かつては小学生も「HB」が主流でしたが、今は圧倒的に「2B」。4Bや6Bという声もありました。そもそも、鉛筆にはどれほどの種類があるのでしょうか。

(記者リポート)
「こちらのお店では10Bから10Hまでの鉛筆、100種類以上が陳列されています」
鉛筆はJIS・日本工業規格で硬さ・濃さによって9Hから6Bまで規定されています。Hはハード。硬く細い字が書けます。Bはブラック。軟らかめで太く濃い字が書けます。HBはその中間あたり。10Hや10Bは「規格外」ですが、製図やデッサンなどで需要があります。
鉛筆を買いに来た人は…。
記者:
「何を買いに来ましたか?」
客:
「2B、3B、4B、5B。絵を描くので、デッサン用の鉛筆を」
記者:
「何を買いに来ましたか?」
客:
「小3の娘用にB。(学校から)最初は2B指定で、筆圧が、力が加減できないんで(2Bだと)すごい濃い字になっちゃう。HBを使ったら『硬い』と言ってた」
2Bを薦める小学校も多いようで、こちらの店の売れ筋も…。
事務キチ南長野店・鈴木忠彦店長:
「小学生に上がったばかりは圧倒的に2Bが多いです。(濃い方が)書きやすくなります。薄い濃さだと力を入れないと書けないので、濃いもので書きやすくとなっている」
書きやすさが支持されている2B。5年生にHBと書き比べてもらいました。
2B派の子ども:
「(HBは)ちょっと硬いと感じました」
2B派の別の子ども:
「2Bは芯が軟らかくて書きやすかったけど、HBは硬くて2Bより少し書きづらかった」
書きやすさ優先の2B派。では、なぜHB派は少なくなったのでしょうか。

城山小学校・片山洋一校長:
「もしかしたら、子どもの筆圧も以前より変わっているのかも。2Bの方が書きやすさを子どもは感じているのでは」
まず、こどもたちの「筆圧」が弱くなっているからという指摘があります。箸を使ったり、ひもを結んだりといった場面が減ったためか、子どもの握力は低下傾向。特に男子は顕著です。これが筆圧にも関係し、軟らかく濃い2Bが好まれていると言われています。

書写書道教育が専門の信州大学・小林比出代教授も…。
信州大学教育学部(書写書道教育)・小林比出代教授:
「(最近の)お子さんたちの鉛筆の持ち方をはじめ、そこにかける筆圧が以前に比べて、書きにくそう。そういった傾向が強まっている気がする。もともと普通の鉛筆の太さが細くて持ちにくいところに、硬くてさらに書きにくいということが起こる」
さらに、小林教授は、筆圧の他に「書写学習」が見直されていることも背景にあるのではとみています。
信州大学教育学部(書写書道教育)・小林比出代教授:
「“はね”とか“はらい”という特徴が漢字やひらがなにある。そういった特徴を勉強するのには硬い芯より、軟らかい芯、毛筆に近い筆記具の方がわかりやすい」
正しく文字を書くことは「言語文化」の基礎。近年、硬筆や毛筆の書写の授業は重視される傾向にあるということです。

一方、大手鉛筆メーカーはこの「2B主流」を「時代の変化」として捉えています。
トンボ鉛筆・川崎雅生さん:
「この20年で大きくHBと2Bの消費量が変わりました」
トンボ鉛筆によりますと、鉛筆の売り上げは、1999年はHBが43%、2Bが22%でしたが2006年に逆転、現在では全体の半分以上を「2B」が占めています。
トンボ鉛筆・川崎雅生さん:
「事務用で使っていた鉛筆が“IT化”によって消費量が少なくなっているということ。鉛筆の主要マーケットが学習用に変わってきている。どんどん濃い鉛筆の方向は加速している。今、2Bを使っているお子さんが7割、HBはわずか5%」
「パソコンやスマホが普及し、大人が鉛筆を使わなくなったこと」、「子どもも以前より濃い鉛筆を使うようになっていること」、この2つが売り上げでも「2B主流」の要因になっているということです。
HBから2Bへ。背景を探ると、子どもの生活や学習の変化だけでなく、鉛筆を巡る時代の移り変わりも見えてきました。