110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

厚生労働省が許せないあなたにお薦めの本

 私も厚生労働省の事件は許せないのだけれども、この本読んだらどうでもよくなった。

 「CIA秘録(ティム・ワイナー著:文春文庫)」
 単行本が2008年、文庫版は2011年で、私は、程度が悪い古書を216円(税込み)で入手、結構ボリュームがあるので読むのにヒマは掛かったのだがこれは相当面白い。
 読んでいるときに、厚労省の統計問題があって、前に怒りのブログも書いたのだが、やっぱりこの本読んだら、許す気になった。

 何と言っても、これはフィクションだよねという内容がノンフィクションであることの脅威({恐怖)。
 厚労省がボケているのはなにも特別なことではなく、更に、大御所(CIA)がいること。
 それでも、世界は見て見ぬふりができていること。

 底知れぬ虚無感に陥る人もいれば、解脱してしまう人もいることだろう。

 まぁ、意地の悪いコメントをここに残すとしたら、岸信介とCIAの関係を踏まえて、現総理はこの国を戦後レジームというお題目で「どこへ」連れて行こうとしているのかな…なんてことを思ったりしたわけ。

 でも凄いな、相当優秀な頭脳が集結しているはずなのに、ことごとく失敗する、このことを他山の石として、我が国の厚労省改革にあたって欲しいな、当然、そこには政治家の示唆も入っていることを忘れてはいけないよね(そういう対外戦略に盲目的に追随することの恐怖もね)。

 そして、佐藤優が現役外交官だったころの、日本のロシアに対するインテリジェンスが相当な水準であったことを改めて認識した(その時CIAは殆どソ連やロシアのことわからなかったんだからね)。
 今もそうあって欲しいけれどもね…