110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

正論に見えることの奥には

昨日TVを見ていて、安倍総理と山中(伸弥)教授の対談が話題になった。

山中教授は、各地の大学などの研究施設にはPCR検査に利用できる機械が眠っている、これを活用すれば検査数は飛躍的に増えると指摘したのだが、これに対して、元厚生労働省の官僚の豊田真由子氏が、検査には熟練が必要で機械があれば検査数が増えるというわけではない…とコメントした。

正論である、TVではこれ以上の追及はしなかったし、私も「そうかな」と思いつつも特別な感情は抱かなかった。

しかし、よく考えて見ると、この一見正論に落とし穴があるのではないかと思った。

例えば、今のところコロナ禍からは落ち着いている様に見える韓国では、PCRの検査数が最初から多かった。

しかし、もし日本と同じ条件ならば、当初から検査員がたくさんいたとは考えにくい、どちらかというと、「検査員が未熟で検査結果の信憑性が低くともまず検査数を確保して実態を把握することが第一だ」という「政治的判断」が優先したのではないのか?と思ってしまう。

この韓国の対応には「新しい感染症の蔓延を防ぐには(とにかく)早く対応することが重要」ということが大前提にあったのではないか。

伝染病の拡散は「ねずみ算式」に増える傾向にある、だから、感染者数が少ない段階で感染拡大を防ぐことが被害を抑えるうえで重要な要因になるというわけだ。

さて、この事をもとに上のコメントをもう一度見て見よう、PCR検査体制に関するコメントとしては満点の回答だ、しかし、そんなこと言ってるうちに感染者を特定できない状況がどんどん進んでしまうけれども、それはOKなのだろうか?

 

まぁ、これは大勢には影響のないTV番組の一コマだが、我が国が依然として自粛しなければならない現状の、その要因らしきものが伺えたのだ。

とはいえ、東京都に住んでいる私は、部屋で自粛しながらも、外が相当騒がしくなってきていることには気づいた。

もう、国民の中の相当数の人が自粛に飽きている。

前のコメントでも書いたが、ここに至ると、幸運にもコロナ化が収まってくれることを願うだけなのだ。

 

追記:韓国は終息に向かっていると思っていたら、再び増加に転じたようだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200509-00000031-jij-kr

こうなると、スピード感を持って対応できるかが重要なポイントになりそうだね。