110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

伊藤健太郎事件で一番興味があること

伊藤氏の自動車事故に関して、世の中では議論が沸騰しているのだが、私が一番興味があるのは、「何故Uターン禁止でないのか」だった。

事故のあった交差点では「右折」は、禁止だったのだが、ほぼ同様な車の挙動をする「Uターン」は禁止ではなかった。

そして、右折ならば、この場合右折可の信号がない限り、直進するオートバイの「優先」が認められるのだが、私が見たTVでは、Uターン(転回)の直進車に対する優先度ははっきりしない。

まぁ、道路交通法をよく読めばよいことだろうが・・・

識者の判断では、この交差点ではそもそも車が物理的にUターンできない可能性が高いので禁止標識を設置しなかったという見解であった、すなわち、常識ではUターンなどしないということだ。

とあるTVで検証していたが、伊藤氏の載っていた車は車体が大きくて、大きく左車線まで膨らみながらハンドルを切って辛うじて回れるらしく、場合によっては、交差点内での切り替えしが必要という実験を報道していた。

交差点内での切り替えしは、交差点内での駐停車禁止に抵触し、伊藤氏の運転の違法性が一つ加わることになるだろうが、もし、大回りでも、何とか停止せずに回っていたときはどうか?

ここで、この例えは悪意と取られても仕方ないが、菅総理が学術会議問題で法律的に問題はないと言っているのとはまったく異なり、かなり異常な運転行為だと思われるのに、法律で抵触するところがないという矛盾を、(無意識のうちに)伊藤氏が提起してしまったということだ。

伊藤氏はひき逃げという措置から倫理的な社会的な批判を浴びているし、現実に制裁も受けている状態だが、実際には法律には穴があいていたことを露見させたことが、私にとっては一番興味深いことである。