110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

警官発砲事件について

包丁男「凶器を捨てろ」の警告無視し2m先まで接近…警官発砲、胸に当たり死亡
12/19(土) 3:06配信 読売新聞オンライン
 18日午後8時35分頃、新潟市西蒲区の住宅から「兄が包丁を持っている」と110番があった。新潟県警西蒲署の署員3人が現場に駆けつけたところ、男(37)が玄関先で包丁を振りかざして近づいてきたため、40歳代の男性警部補が拳銃で1発発砲し、男の胸に当たった。男は約2時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。
 県警の発表によると、警部補ら署員3人はそれぞれ拳銃を構えて「凶器を捨てろ」と何度も警告したが、男が何かを言いながら包丁を振り回し、約2メートルの距離まで近づいてきたため、警部補が発砲したという。包丁は刃渡り約20センチ。男の家族は、男が精神的に不安定だったと話しているという。
 県警は、死亡した男を公務執行妨害容疑で捜査するとともに、発砲時の状況についても調査する。県警警務課の清水宏明課長は「現時点では適正な(拳銃の)使用だったと考えている」と説明している。 
コメントは警察官に同情的であり、元検察官、元警官のコメントも適法だというものだった。
さて、私はこの事件から全く違うことを考えていた、日本は拳銃と言う圧倒的な力を持つ武器を一部の特権を持つものに与えている。
人間の判断能力や身体能力は、それぞれ異なり、場合によっては間違いを引き起こすこともある。
一番怖いのは、その特権を持つ少数のものが、一般の人にその力を使用することだ(厳密には一般人ではないが、警察官がその上司を銃殺したという事件があったよね)。
本事件は、内容から明らかな勧善懲悪の形体をしているのだが、相手が狂気をもっているというのが少し気になるところだ。
そして、この記事とコメントを見て、私が思いついたのは、以前あった事故で、高齢者が横断歩道のない道を横断中に、車で轢いて殺害しても罪にならないというコメントをした人と賛同者が結構多かったということだ。
車に乗車している人は、まず被害は少ない、圧倒的に被害を被るのは歩行者側だ(交通弱者という)それなのに、詳しく事件を調べずに罪はないとコメントできるということに、何か、不気味なものを感じた。
そして、本件も、元検察、警部の見解については、精神錯乱状態の相手をどうとらえるのかという点に、多少の疑問が残る(言ってもわからない状況であれば威嚇するべきではないのか?)、相手が急に襲いかかってきたので冷静さを失い発砲したのならば、警察官としての適性に本来の問題はないのか・・・とかね。