110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

「平和国家」日本の再検討(古関彰一著)

本書は岩波書店2002年刊行のもの、現在は、岩波現代文庫版で読める。

憲法9条に関する戦後から当書刊行時までの見直しを図ったもの、今読むと刊行時からさらに20年ほどが経過していることになり「何を今更」という風に思われる方もいるだろう。

しかし、現実に、憲法9条そして、憲法改正がなされていない状況が続いているということを考え合わせれば、軽々に、若い人の未来などという綺麗事を口にするよりも、戦後抱えてしまった問題点をクリア、できなければ、何ゆえできないのかを明らかにしていくことが、現実的な道ではなかろうか?

などと、偉そうな事を書きつつ、私も、本書を読んで、認識をこのように改めたのだ。

細かい、本書の解説はとりあえずやめておこう、結論だけを書けば、もし、憲法第9条を含む憲法改正をするならば、同時に、沖縄の米軍基地に絡む、地位協定、そして、日米安保条約をセットで、見直し、改定する必要がありそうだということ、これらが、歴史の中でガッチリと絡まったまま、今に至っているため、変な話、平成・令和の若い人たちが昭和という時代を真に精算したいならば、そこまで踏み込まないといけないということだ。

少し前のブログに、

という記事を引用したが、年配の方が大半の理由は意外とこういう昭和という時代が精算できなかったことに関係があるのかもしれない、単に、学生運動世代というだけではないと思う。