110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

小林賢太郎氏解任についてヤフコメにはない見解

過去にホロコーストをコントに「人の気を引こうと」、開会式演出担当の小林賢太郎氏を解任
7/22(木) 11:44配信 読売新聞オンライン
 東京五輪パラリンピック大会組織委員会は22日、開閉会式の演出を担当する小林賢太郎氏を解任したことを発表した。
 お笑い芸人として活動していた小林氏が過去にホロコーストユダヤ人大量虐殺)をコントに使っていたことがわかり、国内外から批判の声があがっていた。

小林賢太郎氏コメント全文
 小林賢太郎と申します。私は元コメディアンで、引退後の今はエンターテインメントに裏方として携わっています。
 かつて私が書いたコントのセリフの中に、不適切な表現があったというご指摘をいただきました。確かにご指摘のとおり、1998年に発売された若手芸人を紹介するビデオソフトの中で、私が書いたコントのセリフに、極めて不謹慎な表現が含まれていました。
 ご指摘を受け、当時のことを思い返しました。思うように人を笑わせられなくて、浅はかに人の気を引こうとしていた頃だと思います。その後、自分でも良くないと思い、考えを改め、人を傷つけない笑いを目指すようになっていきました。
 人を楽しませる仕事の自分が、人に不快な思いをさせることは、あってはならないことです。当時の自分の愚かな言葉選びが間違いだったということを理解し、反省しています。
 不快に思われた方々に、お詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした。先ほど、組織委員会から、ショーディレクター解任のご連絡をいただきました。
 ここまで、この式典に関わらせていただけたことに感謝いたします。

一応、目についた記事を引用してみた、コメントは、賛否あるが、それほど深刻な内容ではないのかという擁護派もいるのは、小山田氏とは多少異なるところだ。

以下は、私の見解で、いまのところ同じ意見の人にはお目にかかっていない、ちょっと飛躍しすぎという方もいるだろう、しかし、昼のTVでも突然の解任に疑問をもつコメンテーターがいたのだが、この考えだと即時解任もありえると思うのだ。

発端はYouTube画像だったようだが、アメリカのユダヤ人系人権団体が見つけて抗議したのが解任の要因だということになるのだろう。

しかし、それだけで、本当にアウトかは、平和ボケした私にはわからないし、少し、行き過ぎの対応のようにも思うのだ。

ここで話が、すごい方向へそれるのだが、最近、(故)サイードの古い本を読んでいて、アメリカ、イスラエルパレスチナの、そして中東の泥沼の状況を伺いしることができた、そして、今、同じく、過去の状況だが、チョムスキーの同様な本を読んでいる最中だ。

さて、そういうことを付け加えて考えると、私は、この抗議は、少し前にあった、イスラエルパレスチナの紛争に関係があるのではないかと思っている。

今回の場合、ユダヤ人の虐待が表面的には問題視されているのだが、それを敷衍すると、イスラエルパレスティナ、そして公然とそれらを後ろで操るアメリカの姿が浮かび上がる。

すなわち、オリンピックという世界的なイベントでユダヤ人の虐待が話題になるのは、翻って、ほんの少し前に起きた、あの紛争を、世界的に、再提起してしまう可能性があると判断されたのではなかろうか?

2国間の仲裁にどんな手を使ったかは不明だが、あの小林氏に対する問題の指摘は、火消しに躍起になったアメリカの、逆鱗に触れることになりかねない事象だったのではないか?

だから、問答無用で解任となった・・・と思っている。

まぁ、正解は、わからない。

追記(2021/7/23)予想外の事があった。

東京五輪開催も菅官邸はガバナンス崩壊 中山防衛副大臣が“炎上”の元凶〈dot.〉
7/23(金) 14:00配信 AERA dot.
 菅政権のガバナンスが崩壊しつつある。
 東京五輪の開閉会式の制作チームで「ショーディレクター」を務めていた小林賢太郎氏がホロコーストユダヤ人大量虐殺)を揶揄するネタを理由に解任された問題で、政府のちぐはぐな対応が混乱と炎上に拍車をかけたというのだ。
「防衛副大臣たる立場の人間がプロセスを経ることなく、米国のいち民間団体に直接報告したとわかり、官邸に大きな衝撃が走りました。ただ一方で、菅政権のガバナンスそのものに関わる問題ですから、あまり触らず、ことを大きくしたくない、というのがホンネと思います」(政府関係者)
 中山泰秀防衛副大臣は22日午前2時ごろ、米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」側と小林氏の件で連絡をとったことを自身のツイッターで明かしていた。
 小林氏の過去の表現を指摘するフォロワーの「中山防衛副大臣に相談させて頂きました。すぐにご対応くださるとのことです」という投稿に対し、中山氏は「早速サイモン・ウィーゼンタール・センターと連絡を取り合い、お話をしました」などと記している。前出の政府関係者がこう話す。
「中山副大臣は政府の一員なのですから、深夜に独自で団体に連絡するという対応はおかしいし、防衛副大臣の仕事ではない。まずは国内でどう対応するか、政府内で協議することが先のはずです。中山副大臣がこうした動きをしていたことは、官邸は事後に把握しました。大会組織委からの情報で政府も早朝には小林氏の問題を把握しましたが、結果的に中山副大臣のダイレクトな動きが、混乱と炎上を招いたことは間違いありません」

中山氏の対応が直接の原因ではない、という一応公式な見解もあるが、少なくとも、日本という国が変な感じになっているのは事実だろうね。

私も、たまたま、アメリカではユダヤ人関係についてはものすごい神経質なことを最近知ったのだが、確かに、発端を作った小林氏が悪いと言えば悪いのだが、それは、いつ(何年前)の話なんだろう。

犯罪ならば時効もあろうし、日本国民も、たとえばずいぶん前のあの戦争のことは、知らない人も多いし、責任問題についてはわからない人も多かろう。

それを、今頃暴き出して、政府関係者、首相までが「言語道断」と言ってしまうことに疑問を感じる、小林氏はなにかきちんと了解しているようだが、一国民を簡単に突き放してしまう対応には、やはり違和感を感じる。

そういう面では、表向き、オリンピックの精神に反することだという建前を示しているのだが、やはり、裏では政治的な何かが働いたと考えるのが妥当かと、私は思う。

そういう意味では、日本は正式にアメリカに原爆投下の人道的な是非を問える立場にいることも忘れてはいけない(日本国政府は本件意図的に無視している)。