プラトンの呪縛(佐々木毅著)
本作は1998年に講談社から刊行されたもの、私は、2000年に講談社学術文庫版になったものを読んだ。
20世紀初頭の、全体主義や社会主義のひとつの思想的拠り所としての、プラトンの哲学、そして政治学を賛否あわせて批判していくという内容で、とても良い作品だと思う。
そして、本書の目的は、20世紀初頭の状況の批判を通して、いまや常識的にも思われる民主自由主義の批判へと目を剥けることに在る。
そして、プラトンは、哲学者に国家を支配させる「哲人国家」の考え方が有名で、それが、ある意味権力集中の論拠になってしまった嫌いがある、その考え方には、20世紀初頭のイデオロギーに利用される余地が在ったといえる。
しかし、現在において、その対極である自由主義の中に存在ながら考えると、その自由による弊害も浮上してくる。
それでは、どこに位置すれば良いのだろうか?
これには、多様な見方があると思う。
日本が戦後成長したのは、ある意味、不気味なほど統一した国民(意識)というものがあったと思うが、現在は、はるかに多様性を帯びた社会になった、しかも、今のところ世界的な序列で行くと裕福だ。
・・・でも、本当はどちらが、好ましいのだろう?
・・・これにも、多様な見方があると思う。
20世紀初頭の、全体主義や社会主義のひとつの思想的拠り所としての、プラトンの哲学、そして政治学を賛否あわせて批判していくという内容で、とても良い作品だと思う。
そして、本書の目的は、20世紀初頭の状況の批判を通して、いまや常識的にも思われる民主自由主義の批判へと目を剥けることに在る。
そして、プラトンは、哲学者に国家を支配させる「哲人国家」の考え方が有名で、それが、ある意味権力集中の論拠になってしまった嫌いがある、その考え方には、20世紀初頭のイデオロギーに利用される余地が在ったといえる。
しかし、現在において、その対極である自由主義の中に存在ながら考えると、その自由による弊害も浮上してくる。
それでは、どこに位置すれば良いのだろうか?
これには、多様な見方があると思う。
日本が戦後成長したのは、ある意味、不気味なほど統一した国民(意識)というものがあったと思うが、現在は、はるかに多様性を帯びた社会になった、しかも、今のところ世界的な序列で行くと裕福だ。
・・・でも、本当はどちらが、好ましいのだろう?
・・・これにも、多様な見方があると思う。