110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

樅の木は残った(山本周五郎著)

 本書は慎重文庫版で読む。

 正月中にテレビ東京でほぼ一日時代劇をやる、以前一日中見ていたことがあって疲れたのだが、これと同じように、年初の読書は時代劇それも大河ドラマ並みの奴を読もうと思った。

 だから本作とつながる、私が子供のころ、ドラマは見ずともその題名は知っていた程の作品であり、ただ読めばよいというもの。

 作者の手腕に酔いしれるひとときを堪能した。
 山本氏の作品は暗い一面を漂わせるが、最後に希望ががあるのだ。
 人間は悲しいけれどもその上で生きていくしかない。