110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

ちょっと嫌な感じがある

 時代の流れだろうし、この記事は子供世代に向けたものなので仕方ないのだろうが、老親の立場から考えればどうか、という視点が欠落している。

老親の住む家は「持ち家」と「賃貸」どちらを選ぶべきか
5/20(月) 15:00配信 マネーポストWEB
老親の家は「持ち家」か「賃貸」か、どっちが得かポイントは2つ
 史上最長、前例のない10連休のGW。長めの帰省をした人も多かったはずだ。都内で暮らす主婦・陰山さん(仮名・55才)もその1人。
「いい機会だからと、GWは高校生の息子も連れて、滋賀県の実家に帰省しました。でも、久しぶりに両親の顔を見ると、その老け込みっぷりにびっくり。料理好きの母は、昔はよく手の込んだ料理を作っていたのに、出前やスーパーの総菜で済ませるようになっていました」
 そればかりか、足腰が弱ったため家のメンテナンスが満足にできないのか、天井から雨漏りがあって、庭も荒れ放題。想像以上の家の傷みにも驚いたという。
「これでもし、父か母のどちらかが亡くなったら、どうなるのでしょうか。ただでさえ、独立していった子供たちの部屋はホコリだらけの物置き部屋状態。思うように動かない体で、1人では広すぎる家の掃除ができるとは思えません。それどころか、段差の多い古い家なので生活するには危険かもしれません」
 今、多くの現役世代に突きつけられている問題が「老親の家」をどうするかだ。
 経済成長期からバブル期を生きてきた親世代にとって、マイホームは家族みんなで住む「一生に一度」の大きな買い物であり、憧れだった。しかし、人生100年時代に突入した超高齢化社会の今、子供が独立して“役割”を終えた家は、「持ち家リスク」とまで呼ばれる時代になった。
 家が“お荷物”になるのはまだ先のことと思っていても、決断を先延ばしにしたり、安易に楽な方を選択すると、思わぬ痛い目を見ることになりかねない。いざという時に慌てることのないよう、「老親の家」を今からどうしておくべきか。

家を売ったら日当たりの悪いアパート暮らしに
 陰山さんの母親は、思い入れのある実家を離れることなど、まったく頭にない様子だったという。しかし、築40年を超え、バリアフリーどころか段差だらけで、建具もガタガタと今にも倒れそうな家で、老いた親が暮らすのはかなり不安だ。それに、子供たち3人が巣立った家は無駄に広くて、半分の部屋は荷物置きになっていて、一切使われていない。
 それならば、持ち家を売却してしまい、使い勝手のいいコンパクトで安全な賃貸住宅に住み替えたらどうか―─そんな悩みを抱える人は多い。
 持ち家に住み続けるか、賃貸に替えるか。それを決めるポイントは次の2点。まず第1に、子供がその家を受け継ぐかどうか。将来、子供が実家に移り住む予定があれば、そのまま持ち続けて相続すればよいだろう。
 もし親の死後、古い実家には誰も住まないのであれば、「売却」を検討する必要がある。わくわく法人rea東海北陸不動産鑑定・建築スタジオ代表の中山聡さんが話す。
「やがて空き家になることが明白なら、親とよく話し合ったうえでできるだけ早期に売却を検討してほしい。長い間住んでいれば、老朽化して問題があちこちに必ず起きる。特に陰山さんのように、高齢になってからでは家の管理が行き届かず、家は朽ちるばかりです。そうした問題が増える前に売ってしまいたい」
 広い家を老夫婦2人で持て余すくらいなら、資産価値の高いうちに持ち家を手放して、駅近だったり子供の家の近所だったりと、便利な賃貸マンションに住み替え、コンパクトに暮らすのも一考だろう。
 そこで第2のポイントが、住み替える場合の「保証人」がいるかどうかだ。賃貸契約を結ぶ際には、経済力のある親族などの保証人が必ず必要になるが、保証人になってくれそうな人がいない場合、判断を急ぐと大変なことになる。福岡県在住の上野さん(70才)が話す。
「子供に恵まれず、夫にも5年前に先立たれました。1人には少々広い家に固定資産税を払うのがばかばかしく思えて、売却を決意しました。幸い、家の買い手はすぐに見つかり、あとは新しい部屋を決めるだけ。しかし、いざ気に入った物件に申し込むと、どの仲介業者も『貸せません』と口を揃えて言うのです。
『家が売れればまとまったお金が入るから』と説明してもダメ。その後も何度も『審査落ち』となり、結局、家の引き渡し日ぎりぎりに決まった部屋は、駅から徒歩15分の、6畳の部屋が2つ続いた日当たりの悪いアパート。防犯設備もなく、毎日ここに帰ってくるだけで気が滅入ります」
 近年、高齢者が賃貸物件に入居できない事例は増えているという。中山さんが話す。
「貸主にしてみれば、万が一にも孤独死された場合、家賃も回収できず、遺品の処理もやらなければならないうえに、事故物件として賃料を下げざるを得ない。なので、もししっかりした保証人がいたとしても、高齢者は極力入居してほしくないのです。借りたい高齢者が増える一方で嫌がる大家さんも増えているのが実情です」(中山さん)
※女性セブン2019年5月30日号