110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2013-01-01から1年間の記事一覧

グヤトーンが消える!!

楽器業界は、意外と狭くて市場規模も小さい、その中で日本のメーカーもずいぶん健闘しているのだが・・・ 「Guyatone」の東京サウンドが営業停止 帝国データバンク 2013/2/7 14:53 東京サウンド(株)(TDB企業コード:980647747、資本金4000万円、東京都杉…

山本周五郎(新潮日本文学アルバム)

本書は表題のとおり「新潮日本文学アルバム」の18巻目。 最近、好みの山本周五郎にまつわる写真を集めて一冊としたもの、佳作。 私の知らない日本がそこにはあり、多分、その時、その場所で暮らしていた人々は、今とは比べ物にならない程、金銭的・物質的に…

ボクには世界がこう見えていた(小林和彦著)

本書は新潮文庫版で読む。 統合失調症である著者が自らの体験を綴るという異色の本である。 そういう精神医学関係の出版社から刊行されるのではなく新潮文庫の一冊として手に入るということが稀有な例なのではないかと思う。 本書を読むと著者の知性や文才が…

2000冊を越える

ブログは私的なことを書くものだが、意外と恥ずかしく思う事柄もある、本件がそれだ。 まぁ、備忘録のつもりで書くことにしよう。 Excelで読了した本を記録しているのだが、これが通算2000冊を越えた。 記録開始日時は実は分からない、ただし、145冊目が2007…

老人介護常識の誤り(三好春樹著)

本書は新潮文庫版で読む、実は、前にも読んだことがあるので2回めとなる。 前に読んだのは記録を見ると2010年のこと、書中に聞いたような話が出てくるので調べたら分かった。 しかし、その時と今では状況が異なり、より現実的・実践的になった今の方が参考に…

復興期の精神(花田清輝著)

本書は講談社学術文庫版で読む。 マルクスの影響なのだろうか、その弁証法的な手法で書かれた作品は一見復興期=ルネッサンスあたりを起点にして西洋の思想を批判している。 しかし、本書の各章を書かれたのが戦時中ということを考えるとまさに火中での戦時…

泣き言はいわない(山本周五郎著)

本書は新潮文庫版で、著者の作品やメモから抜粋された箴言集。 膨大な作品群を読む前にお手軽に良いところを読んでみるのには良い素材。 読んでみて気に入ったら、その作品群を読むという長い旅に出発するが良い。 私も何となく形而上的なものを信じてしまう…

空想亭の苦労咄(安野光雅著)

本書は筑摩書房2006年刊行のもの。 高齢化社会と言わているが、安野氏の様に常に現役でいる生き方ができれば長寿であることも良いのではないか? などと、他人の都合も考えずに羨んでいたわけだが、落語風の語り口で軽妙な本書は安野氏の死生観も垣間見られ…

樅の木は残った(山本周五郎著)

本書は慎重文庫版で読む。 正月中にテレビ東京でほぼ一日時代劇をやる、以前一日中見ていたことがあって疲れたのだが、これと同じように、年初の読書は時代劇それも大河ドラマ並みの奴を読もうと思った。 だから本作とつながる、私が子供のころ、ドラマは見…